ダメージ計算式の組み立て
国内で広まっているダメージ計算機の多くが同様の誤差が発生する問題を抱えていると前回指摘しましたが、ではどのように計算機を作れば誤差が発生しなくなるかの解決方法を今回紹介します。
今回の記事はSmogon University様の解析結果を引用しています。
英語が読める方は私の稚拙な解説よりも上記のページを読むべきです。
ダメージ計算順序は以下の通りです。
ダメージ = ( ( ( ( ( ( 攻撃側のレベル * 2 ) / 5 + 2 ) * 威力 * 攻撃力 ) / 防御力 ) / 50 + 2 ) * マルチ対象※ * 天候※ * 急所 * 乱数幅(16分率) * タイプ一致※ * タイプ相性 * 火傷 * ダメージ補正※ )
威力 = ( いりょく(技) * 威力補正 )
攻撃力 = ( こうげき * 攻撃力補正 )
防御力 = ( ぼうぎょ * 防御力補正 )
※のついたステップは五捨六入、それ以外のステップは切り捨て
また威力、攻撃力、防御力、ダメージに関わる補正は全て五捨六入
まず注意したいのが古いダメージ計算機は第四世代の計算式を引きずっているところです。
例えばトレーナー天国様のダメージ計算機は火傷による攻撃力低下を、上の計算式の場所で行っておらず、「攻撃力」を直接2で割り切り捨てています。
故にそれを参考にしているダメージ計算機も同様の処理を行っているため、「やけど」状態でのダメージ計算が正しく行えていません。
そして最も気をつけなければならないのが補正です。
ポケモンは技の効果、特性、持ち物などで様々な補正が掛かります。
この補正処理を誤ると、一つ一つは小さな誤差で表面上に現れなくとも、その数が多くなるにつれ誤差の原因となってしまいます。
また、そもそも補正を掛ける場所を誤ってしまえば初めから正確でない結果が出てしまいます。
補正計算は次の通りです。
補正'' = ( 補正 * 補正' + 0x800 ) >> 12
注意すべきは補正はいきなり補正対象に掛け合わせるわけではなく、同じ対象に掛ける補正は補正同士を掛け、最後に補正対象に掛けます。
また補正同士を掛ける度に処理が入ります。上の計算式では0x1000の半分に当たる0x800を足し右に12ビットシフトさせます。
同じ対象に掛ける補正の順序は概ね下記の通りです。
壁系→特性→持ち物→技の効果→場の効果
また補正対象に補正を掛ける場合は全て五捨六入です。
切り上げ、切り捨て、四捨五入などの処理はこのステップ中では一切存在しません。
以上のルールを守った場合の計算は、前回の検証を例にすると下記の通りとなります。
検証1
威力 | 攻撃力 | 防御 | 一致 | 相性 |
---|---|---|---|---|
102 | 177 | 62 | 1.5 | 1 |
補正 | 補正 |
---|---|
[防御1.5倍(0x1800)] | 火傷 |
( ( ( ( ( ( 50 * 2 ) / 5 + 2 ) * 威力 * 攻撃力 ) / 防御力 ) / 50 + 2 ) * 1 * 1 * 1 * 乱数幅 * 1.5 * 1 * 0.5(火傷) )
防御力補正 = 0x1800
ダメージ補正 = 1
威力 = 102
攻撃力 = 177 (火傷はここで計算しない!)
防御力 = ceil ( 62 * ( 0x1800 / 0x1000 ) - 0.5 ) = 93
結果 54〜65
検証2
威力 | 攻撃力 | 防御 | 一致 | 相性 |
---|---|---|---|---|
130 | 100 | 125 | 1.5 | 1 |
補正 | 補正 | 補正 | 補正 |
---|---|---|---|
[威力1.199951171875倍(0x1333)] | [威力1.300048828125倍(0x14CD)] | [威力1.25倍(0x1400)] | [威力1.5倍(0x1800)] |
( ( ( ( ( ( 50 * 2 ) / 5 + 2 ) * 威力 * 攻撃力 ) / 防御力 ) / 50 + 2 ) * 1 * 1 * 1 * 乱数幅 * 1.5 * 1 * 1 )
威力補正の順序は0x14CD, 0x1400, 0x1333, 0x1800
威力補正 = 0x14CD
威力補正 = ( 0x14CD * 0x1400 + 0x800 ) >> 12 = 0x1A00
威力補正 = ( 0x1A00 * 0x1333 + 0x800 ) >> 12 = 0x1F33
威力補正 = ( 0x1F33 * 0x1800 + 0x800 ) >> 12 = 0x2ECD (/0x1000 = 2.925048828125)
ダメージ補正 = 1
威力 = ceil ( 130 * ( 0x2ECD / 0x1000 ) - 0.5 ) = 380
攻撃力 = 100
防御力 = 125
結果 171〜202
「ちからもち」は威力補正ではない
「ちからもち」はXYにおいても技の威力ではなく、攻撃力が2倍です。
巷ではXYになり攻撃2倍から威力2倍に変更され、「イカサマ」や混乱に有利になった。
と情報が流されましたが、そもそも「イカサマ」や混乱の自傷ダメージには以前から関係しません。
(「イカサマ」は攻撃力と攻撃ランクは相手のもので計算するが、持ち物や特性は自分のもので計算する)
検証
威力 | 攻撃力 | 防御 | 一致 | 相性 |
---|---|---|---|---|
80 | 111 | 189 | 1.5 | 1 |
補正 | 補正 |
---|---|
[攻撃1.5倍(0x1800)] | [攻撃2.0倍(0x2000) |
実機検証
バトルビデオコード: K5LG-WWWW-WWW6-H8BK
1ターン目: 96ダメージ
(攻撃力2倍なら発生するが、威力2倍では発生しないダメージ)
【攻撃技】滝登り(威力80)
【攻撃側】マリルリ
【攻撃】111
【攻撃側持物】こだわりハチマキ
【攻撃側特性】ちからもち
【防御側】クレセリア
【防御】189
使用計算機
ダメージ計算機(アラン)
>みるとんさん
>ということはメガクチートが威力190のイカサマを撃てるというわけじゃないことになりますね。(事前に威嚇入っちゃうんでそもそも実用に足るかは置いておいても)
>大変興味深い記事でした。お疲れ様です。
そのケースでは相手の攻撃力を2倍にした「イカサマ」になりますね。
ポリゴン2が「ちからもち」をトレースした場合、「イカサマ」で攻撃力が2倍になります。
つまり相手のマリルリが腹太鼓していた場合、相性で半減と言えど面白いダメージが出ます。
>龍輝聖さん
>こんにちは。
>アランさん…計算ミスってませんか?マリルリが攻撃Vかつ努力値をフルに振った場合実数値は111ではなく112ですよ。
>攻撃実数値が112ならば、威力倍で計算しても威力80技のダメージ最大値は96です。十分範囲内ですよ。
>まず何でたきのぼりで実証するんですか?イカサマで調べたらいいじゃないですか。
>
>そこまで自身が正しいと言い張るのであれば、「メガクチートでイカサマを使ってダメージを与えて」検証してくださいよ。
まず今回は「ちからもち」の補正が「攻撃力2倍」であるのか、「威力2倍」であるのか調べるための検証であることをご承知おきください。
攻撃力実数値111に、攻撃力1.5倍と、攻撃力2倍の補正をつけると最高ダメージは96になります。
一方で攻撃力実数値111に、攻撃力1.5倍と、威力2倍の補正をつけると最高ダメージは94になります。
これは攻撃力実数値111のときのみ現れる差であり、攻撃力実数値112では同じダメージが発生します(81〜96)。
仰る通り、攻撃努力値を252振って攻撃が上昇する性格の場合実数値は112になります。
ですが上述の通り実数値112では検証にならないため、検証のために努力値を減少させる実を使い、マリルリの攻撃力を111にしています。
そしてイカサマはこの場では検証していませんが、別の方の検証と実際のダメージを見て、自分の特性を適用し、相手の特性は適用されないことを確認しています。
故に「ちからもち」の補正対象が威力であろうが、攻撃力であろうが、「イカサマ」には元から関係がありません。
また自分の特性が「ちからもち」のポケモンで「イカサマ」の検証をしても、結果は上の検証と同じです。
ここまでご理解して頂いている前提で説明させて頂きますが、「イカサマ」は自分の特性を適用します。
つまり「ちからもち」でダメージ検証して現れる結果は「ちからもち」の補正対象が威力であるか、攻撃力であるかという差だけです。
「イカサマ」が相手の特性を適用しないという仕様は前作から続いているれっきとした仕様ですので、ご申し出の検証は意味を成しません。
ダメージ計算機比較検証
きっかけはこちらのツイートから。
禁忌のマグナ¥1,269(-80%) on Twitter: "【検証結果】
ファイアロー 特攻97 アイテム無し
ドータクン 特防136
火炎放射 90(一致)
【実機】
厚い脂肪 36~44
耐熱 38~48
【当計算機】
厚い脂肪 36~44
耐熱 38~48
【トレーナー天国】
厚い脂肪 38~48
耐熱 38~48"
ダメージ計算式について調べ始めたところ、国内のほぼ全ての計算機で同様の誤差が発生することを確認。
実機を使った検証を含め、ダメージ計算について調査した。
以下、サイト名やツール名は敬称略。
Smogon University
ダメージ計算機(アラン)
ダメージ計算機(アーマー)
トレーナー天国
加算ダメージ計算機XY
ポケモン徹底攻略(BW)
POKeMONNDS
PokeDamageXY Test(Android アプリ)
実機との比較検証結果
検証1 | 検証2 | 検証3 | 検証4 | |
---|---|---|---|---|
Smogon University | ○ | ○ | ○ | ○ |
ダメージ計算機(アラン) | ○ | ○ | ○ | ○ |
ダメージ計算機(アーマー) | ○ | ○ | ○ | ○ |
トレーナー天国 | × | × | × | × |
加算ダメージ計算機XY | × | × | × | × |
ポケモン徹底攻略(BW) | × | ○ | × | × |
POKeMONNDS | × | × | × | × |
PokeDamageXY Test | × | × | ? | × |
原因は後日、各製作者へ個別報告します。
検証1
威力 | 攻撃力 | 防御 | 一致 | 相性 |
---|---|---|---|---|
102 | 177 | 62 | 1.5 | 1 |
補正 | 補正 |
---|---|
[防御1.5倍(0x1800)] | 火傷 |
防御1.5倍は実機で検証をする便宜上のもので、計算機の誤差には影響を与えない。
実機検証
バトルビデオコード: PZNW-WWWW-WWW6-EVD6
2ターン目: 54(最低ダメージ)
3ターン目: 60
4ターン目: 59
5ターン目: 61
6ターン目: 57
7ターン目: 61
8ターン目: 60
9ターン目: 58
10ターン目: 60
11ターン目: 65(最高ダメージ)
【攻撃技】恩返し(威力102) なつきMAX 対戦前に努力値減少の実を与え(つかっても こうかがないよ)
【攻撃側】メガガルーラ
【攻撃】177
【攻撃側特性】おやこあい
【防御側】ラッキー
【防御】62
【防御側持物】しんかのきせき
【その他】火傷
ダメージ | 結果 | ダメージ乱数幅 | |
---|---|---|---|
Smogon University | 54〜65 | ○ | 54, 55, 56, 57, 57, 58, 59, 60, 60, 60, 61, 62, 63, 63, 64, 65 |
ダメージ計算機(アラン) | 54〜65 | ○ | 54, 55, 56, 57, 57, 58, 59, 60, 60, 60, 61, 62, 63, 63, 64, 65 |
ダメージ計算機(アーマー) | 54〜65 | ○ | 54, 55, 56, 57, 57, 58, 59, 60, 60, 60, 61, 62, 63, 63, 64, 65 |
トレーナー天国 | 55〜66 | × | 55, 55, 57, 57, 58, 58, 60, 60, 60, 61, 61, 63, 63, 64, 64, 66 |
加算ダメージ計算機XY | 55〜66 | × | 55, 55, 57, 57, 58, 58, 60, 60, 60, 61, 61, 63, 63, 64, 64, 66 |
ポケモン徹底攻略(BW) | 55〜66 | × | 非公開 |
POKeMONNDS | 55〜66 | × | 非公開 |
PokeDamageXY Test | 55〜66 | × | 非公開 |
検証2
威力 | 攻撃力 | 防御 | 一致 | 相性 |
---|---|---|---|---|
130 | 100 | 125 | 1.5 | 1 |
補正 | 補正 | 補正 | 補正 |
---|---|---|---|
[威力1.199951171875倍(0x1333)] | [威力1.300048828125倍(0x14CD)] | [威力1.25倍(0x1400)] | [威力1.5倍(0x1800)] |
実機検証
バトルビデオコード: 4W3W-WWWW-WWW6-EVA8
7ターン目: 202(最高ダメージ)
【攻撃技】オーバーヒート(威力130)
【攻撃側】ファイアロー
【特攻】100
【攻撃側特性】アナライズ
【攻撃側持物】ひのたまプレート
【防御側】ラッキー
【特防】125
【防御側特性】かんそうはだ
【その他】てだすけ
ダメージ | 結果 | ダメージ乱数幅 | |
---|---|---|---|
Smogon University | 171〜202 | ○ | 171, 174, 175, 177, 180, 181, 183, 186, 187, 189, 192, 193, 195, 198, 199, 202 |
ダメージ計算機(アラン) | 171〜202 | ○ | 171, 174, 175, 177, 180, 181, 183, 186, 187, 189, 192, 193, 195, 198, 199, 202 |
ダメージ計算機(アーマー) | 171〜202 | ○ | 171, 174, 175, 177, 180, 181, 183, 186, 187, 189, 192, 193, 195, 198, 199, 202 |
トレーナー天国 | 172〜204 | ×(202が無い) | 172, 174, 177, 178, 181, 183, 184, 187, 189, 190, 193, 195, 196, 199, 201, 204 |
加算ダメージ計算機XY | 172〜204 | ×(202が無い) | 172, 174, 177, 178, 181, 183, 184, 187, 189, 190, 193, 195, 196, 199, 201, 204 |
ポケモン徹底攻略(BW) | 171〜202 | ○ | 非公開 |
POKeMONNDS | 172〜204 | × | 非公開 |
PokeDamageXY Test | 計算不能 | 不明 | 計算不能 |
検証3
威力 | 攻撃力 | 防御 | 一致 | 相性 |
---|---|---|---|---|
80 | 177 | 156 | 1.5 | 4 |
補正 | 補正 | 補正 | 補正 |
---|---|---|---|
[ダメージ1.2998046875倍(0x14CC)] | [ダメージ0.75倍(0xC00)] | [ダメージ0.5倍(0x800)] | [ダメージ0.5倍(0x800)] |
実機検証
バトルビデオコード: AXZW-WWWW-WWW6-EVKM
4ターン目: 60(最高ダメージ)
【攻撃技】たきのぼり(威力80)
【攻撃側】ギャラドス
【攻撃】177
【攻撃側持物】いのちのたま
【防御側】ドサイドン
【防御】156
【防御側特性】ハードロック
【その他】リフレクター
【その他】イトケのみ
ダメージ | 結果 | ダメージ乱数幅 | |
---|---|---|---|
Smogon University | 50〜60 | ○ | 50, 51, 51, 53, 53, 53, 54, 54, 56, 56, 56, 57, 57, 59, 59, 60 |
ダメージ計算機(アラン) | 50〜60 | ○ | 50, 51, 51, 53, 53, 53, 54, 54, 56, 56, 56, 57, 57, 59, 59, 60 |
ダメージ計算機(アーマー) | 50〜60 | ○ | 50, 51, 51, 53, 53, 53, 54, 54, 56, 56, 56, 57, 57, 59, 59, 60 |
トレーナー天国 | 49〜59 | × | 49, 50, 50, 52, 52, 52, 53, 53, 55, 55, 55, 56, 56, 58, 58, 59 |
加算ダメージ計算機XY | 49〜59 | × | 49, 50, 50, 52, 52, 52, 53, 53, 55, 55, 55, 56, 56, 58, 58, 59 |
ポケモン徹底攻略(BW) | 49〜59 | × | 非公開 |
POKeMONNDS | 49〜59 | × | 非公開 |
PokeDamageXY Test | 48〜60 | ? | 非公開 |
検証4
威力 | 攻撃力 | 防御 | 一致 | 相性 |
---|---|---|---|---|
90 | 205 | 125 | 1.5 | 1 |
補正 | 補正 |
---|---|
[攻撃1.5倍(0x1800)] | [攻撃1.5倍(0x1800)] |
実機検証
バトルビデオコード: XD5W-WWWW-WWW6-EVZU
3ターン目: 219
4ターン目: 208
5ターン目: 213
6ターン目: 217
7ターン目: 195
8ターン目: 204
9ターン目: 222(最高ダメージ)
【攻撃技】むしのさざめき(威力90)
【攻撃側】ウルガモス
【攻撃】205
【攻撃側特性】むしのしらせ
【攻撃側持物】こだわりメガネ
【防御側】ラッキー
【特防】125
ダメージ | 結果 | ダメージ乱数幅 | |
---|---|---|---|
Smogon University | 187〜222 | ○ | 187, 190, 192, 195, 196, 199, 201, 204, 205, 208, 210, 213, 214, 217, 219, 222 |
ダメージ計算機(アラン) | 187〜222 | ○ | 187, 190, 192, 195, 196, 199, 201, 204, 205, 208, 210, 213, 214, 217, 219, 222 |
ダメージ計算機(アーマー) | 187〜222 | ○ | 187, 190, 192, 195, 196, 199, 201, 204, 205, 208, 210, 213, 214, 217, 219, 222 |
トレーナー天国 | 186〜220 | ×(219も無い) | 186, 189, 190, 193, 195, 198, 199, 202, 204, 207, 208, 211, 213, 216, 217, 220 |
加算ダメージ計算機XY | 186〜220 | ×(219も無い) | 186, 189, 190, 193, 195, 198, 199, 202, 204, 207, 208, 211, 213, 216, 217, 220 |
ポケモン徹底攻略(BW) | 186〜220 | × | 非公開 |
POKeMONNDS | 186〜220 | × | 非公開 |
PokeDamageXY Test | 186〜220 | × | 非公開 |
単体考察 柔軟チョッキメタモン
今回はシングルバトルにおけるメタモン考察となります。
ポケモン | 技 | 技 | 技 | 技 | 特性 | 持ち物 |
---|---|---|---|---|---|---|
メタモン | へんしん | じゅうなん | とつげきチョッキ |
メタモンと言えば特性「かわりもの」によって場に出た瞬間に相手に変身し、
同種対決を持ち物の差で制する戦い方が一般的にイメージされます。
ですが今回は敢えて裏を掻いた「じゅうなん」を採用することにより、
相手の意表を突く戦法(バトルスタイル)を確率させたいと思います。
ステータス | 備考 |
---|---|
155-110-68-61-68-68 | ◆攻撃面 耐久無振り臆病メタモンを悪あがきで5確(反動により必ず先に瀕死) 防塵ゴーグルヌケニン一確(気合の襷の場合二確) ◆耐久面 陽気ガブリアス(182)の地震 3/16(18.75%)耐え 意地っ張りメガガルーラ(194)の恩返し親子愛発動前一確 タイプ相性によりメガゲンガーのシャドーボール無効 |
まず攻撃面ですが、突撃チョッキを持つことにより最速で「わるあがき」が撃てます。
これによりメタモンミラーで先に攻撃することができ、対面からでも必ず負けます。
またタイプ相性を無視して必ず攻撃できるため、流行りの防塵ゴーグルヌケニンを一撃で倒すことが可能です。
その他には耐久無振りコイキングが四確のため、相手の型次第によっては相打ち(相手が攻撃技を持っていた場合は負け)にできます。
次に防御面ですが、陽気ガブリアスの地震をほぼ耐えません。
更にいじっぱりメガガルーラの恩返しは親子愛が発動するより前に倒れます。
メタモン自身はノーマルタイプのためゴーストタイプの技が効かず、拘り眼鏡ギルガルドなどに強く出せます。
柔軟チョッキメタモンの考察は以上となります。
やはり現環境ではかなり厳しいですが、愛情をもって支えてあげても無理なものは無理だということがお分かりになったかと思います。
レート2000までのシングル集計(シーズン2)
KP上位50位
集計期間: 2014年1月9日〜28日
対象レート: 1800〜2000
有効試合数: 78
※色付き背景は、シーズン1の集計で上位にいなかったポケモン。
※増減はレート1800以下(12月26日〜1月8日)の集計と比較したときに5%以上の増減があったポケモン。
順位 | ポケモン | KP | 増減 |
---|---|---|---|
1位 | ガブリアス | 31 | |
2位 | ガルーラ | 30 | 増 |
3位 | ゲンガー | 21 | 増 |
4位 | カイリュー | 17 | 激増 (10%→21%) |
4位 | ギルガルド | 17 | |
6位 | クレセリア | 16 | 増 |
6位 | ファイアロー | 16 | |
8位 | マリルリ | 15 | 増 |
9位 | ヘラクロス | 12 | 激増 (3%→15%) |
10位 | ライコウ | 11 | 激増 (0%→14%) |
10位 | フシギバナ | 11 | 減 |
12位 | ヒードラン | 10 | 増 |
12位 | ボルトロス | 10 | |
14位 | ハッサム | 9 | |
14位 | バンギラス | 9 | 減 |
14位 | スイクン | 9 | |
14位 | トゲキッス | 9 | |
18位 | ルカリオ | 8 | |
18位 | ウォッシュロトム | 8 | 減 |
20位 | サーナイト | 7 | |
20位 | ウルガモス | 7 | |
20位 | クレッフィ | 7 | 増 |
20位 | バシャーモ | 7 | |
20位 | ギャラドス | 7 | 減 |
20位 | ゲッコウガ | 7 | |
26位 | ヤドラン | 6 | |
26位 | サザンドラ | 6 | 増 |
28位 | ラッキー | 5 | |
28位 | カバルドン | 5 | 増 |
28位 | ドリュウズ | 5 | 増 |
28位 | バルジーナ | 5 | |
28位 | リザードン | 5 | 減 |
33位 | ポリゴン2 | 4 | 増 |
33位 | ローブシン | 4 | 増 |
33位 | 霊獣ボルトロス | 4 | |
33位 | ナットレイ | 4 | |
33位 | クチート | 4 | |
33位 | キノガッサ | 4 | |
33位 | ヒートロトム | 4 | 減 |
40位 | ラプラス | 3 | 増 |
40位 | マニューラ | 3 | 増 |
40位 | ジバコイル | 3 | 増 |
40位 | ピクシー | 3 | |
40位 | デンリュウ | 3 | |
40位 | パルシェン | 3 | |
40位 | エアームド | 3 | |
40位 | グライオン | 3 | |
40位 | マンムー | 3 | 減 |
40位 | シャンデラ | 3 | 減 |
40位 | テラキオン | 3 |
対戦メモ
※独断と偏見です。
ガルーラ
噛み砕くと不意打ちの両立が上位の間ではトレンディ。
危惧された地球投げは普通に殴ったほうがお手軽に強く、火傷を考慮しても空元気の方が上であった。
ムーミン
神速を手に入れ、一気にトップメタに躍り出たマルスケデブことムーミン谷の悪魔。
シーズン1では弱点保険の凶悪性が心配されたが、蓋を開けて見れば他のアイテムが多い。
珠、ラム、鉢巻、何を持たせても安定して活躍できるスペックを誇る。
ライコウ
BWからの流れで言えばボルトロスが環境の頂点に立つと予想されたのだろうが、XYでは電気タイプが麻痺らなくなった。
これによりライコウの優位が揺るぎないものとなり、その事実が知れ渡るとあっという間に覇権を握るポケモンとなった。
瞑想型はクレセリアやフシギバナ、ギルガルドなどを起点にでき、壁張り型は自身も必要最低限の火力を持ち合わせる優秀なサポート役。
眼鏡型は瞬発力に優れ、毒みがまもは自分より遅いモンスターに圧倒的に強い。
多様性に優れ、どんなパーティにも入れるとても器用なポケモン。
ヒードラン
ゴキブロス、またの名をクレセドランとも称される高名なポケモン。だが、ダメージソースが不足しがちになるため実際に両方一緒に出てくることは少ない。
400kg超もあるその巨体を風船でぷかぷか浮かしながら石ころを撒いたり、眼鏡で奇襲をかける。
マグマストームのビジュアルは格好いいのだが、命中率が不安定なため採用率はそれなりに落ち着く。
ボルトロス
ローブシンといい、何故五世代は老いぼれ風貌のポケモンが強いのか。
とても許しがたいという私情はさておき、浮いている電気に加えて悪戯心なので、ライコウという強敵が現れても相変わらず需要はある。
積みポケの無双を塞き止めたり、最悪の場合でも運ゲーに持ち込めるブロッカー能力が高い。
コメントレス
>メガナナシさん
>マリルリの使用率の高さが意外に感じるのですが、上位勢からしたら採用したい理由があるのですか?
ウルガモスやサザンドラ、ヒードランなどマリルリが一方的に優位を取れる得意な相手が増えてきたこと、
クレセリアなど火力スピードの無いポケモンを前にしたり、相手の逆鱗からの死に出しなどで1ターン猶予が与えられたときに腹太鼓ができれば
全抜きも可能な突破力を獲得できることからこの人気だと思われます。
腹太鼓をしてもプレートを持たなければガブリアスやガルーラをアクアジェットで一撃で倒すことが困難だったのがシーズン1までのマリルリでしたが、
ステロを撒く手段が増え、ステロ前提の環境と言っても過言ではないシーズン2ではステロがプレート分の火力を補ってくれているという点もあります。
最近増加しているヘラクロスもこのマリルリの増加のせいでタネマシンガンの搭載を迫られるほどで、技スペースに苦慮しているカブト虫も多いことでしょう。
レート2000までのシングル雑感(シーズン2)
1500台→1700台 17戦
ポケモン | 選出数(率) | 勝率 |
---|---|---|
ガブリアス | 15 (88%) | 87% |
ラプラス | 12 (71%) | 83% |
フシギバナ | 8 (47%) | 88% |
トゲキッス | 7 (41%) | 86% |
ファイアロー | 5 (29%) | 100% |
バンギラス | 4 (24%) | 100% |
_人人人人人人人人人人人人人人人_ > わりとどうでもいい <  ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^^Y^ ̄ ヘ(^o^)ヘ |∧ /
1700台→1800台 56戦
ポケモン | 選出数(率) | 勝率 |
---|---|---|
ガブリアス | 48 (86%) | 56% |
フシギバナ | 37 (66%) | 57% |
ラプラス | 31 (55%) | 65% |
ファイアロー | 19 (34%) | 58% |
トゲキッス | 15 (27%) | 33% |
バンギラス | 7 (13%) | 57% |
ゲッコウガ | 6 (11%) | 67% |
ライコウ | 3 (5%) | 100% |
ギルガルド | 1 (2%) | 100% |
クレッフィ | 1 (2%) | 0% |
ポケムーバが解禁され、いよいよ本番……と思いきや、DL開始2日目でポケバンクがポケパンク。難民になる。
仕方無いのでムーバ解禁前のパーティでちょくちょく潜り続けてみるが、案の定そのままでは通用しなかった。
クレセリアの突破をバンギラスでなくトゲキッスのエアスラッシュで無理やり通すという世にも奇妙な方針で戦ってしまったのである。
クレセリアとボルトロスに弱い構築のまましばらく続けてしまったため勝率が残念なことになってしまった。反省。
ムーバ解禁直後の環境はXY初期の頃と同じようで、話題性の高いものがまず流行った。
特に絶対零度スイクンが極めて多く、BW時代はそれほどいなかったと話に聞くも、今ではスイクンを見ればまず絶対零度という有り様。
一体それだけの配布スイクンがどこに隠れていたのか定かでないが、ブームは過渡期を迎え、後に激減する。
次に多いのがボルトロス。シーズン1の主人公よりも速く、死に際の電磁波が非常に厭らしく、殴っても運で回しても強い。
このレート帯では堅実な勝負を捨て早々に無茶な運ゲーを仕掛けてくるトレーナーが多く、これを上から叩けるライコウが欲しくて仕方なかった。
クレセリア、ヒードラン、ランドロスなども続々参戦し、XYシングル大決戦がいよいよ始まる。
ゲッコウガはトゲキッスの代用で入れるも、繰り出し性能の低い紙耐久に馴染めず即辞退。
ギルガルド、ライコウはクレセリアやボルトロス対策。採用は1800台突入目前だったので選出数はこの数字。
クレッフィもクレセリアは倒せなくは無いが、非常に面倒である。しかしそれは向こうにしても同じ。
何か良い害悪戦法を思いついたらまた使うかもしれない。
1800台→2000台 78戦
ポケモン | 選出数(率) | 勝率 |
---|---|---|
ガブリアス | 55 (71%) | 64% |
バンギラス | 37 (47%) | 65% |
ライコウ | 33 (42%) | 61% |
エアームド | 25 (32%) | 72% |
エルフーン | 22 (28%) | 64% |
フシギバナ | 15 (19%) | 27% |
ギルガルド | 14 (18%) | 64% |
ラプラス | 10 (13%) | 70% |
トゲキッス | 6 (8%) | 67% |
ガルーラ | 4 (5%) | 100% |
以下略 |
ムーバ解禁からしばらく経ったこともあり、環境も成熟してくる。
ガルーラ、ガブリアスといった高火力アタッカーのストッパーとしてクレセリアが高い採用率を誇る。
またボルトロスを上からしばけ、クレセリアやギルガルド、フシギバナをも起点にできるライコウが増加する。
ライコウが増えた影響でスイクンは激減、ボルトロスも数は減ったがまだいる様子。
それ以外の準伝はぼちぼちと言ったところだろう。ヒードラン、テラキオン、ランドロスはそれなりにいる。
ラティオスはかつての高速戦闘機の影も残さず、たまに見かけたと思ったら壁を残しながら退散する支援戦闘機に成り下がっていた。
ガルーラを前にして起点にできるメガバンギラスを軸にした構築でしばらく連勝を続けるも、ある時期を境目に格闘が増加。
クレセリアやガルーラといったトップメタをまとめて見れるメガヘラクロスが特に増加傾向にあったため、三日天下だった。
とはいえ、相手に格闘がいなければぶっ刺さりもいいところなので、思考停止選出から熟考選出に切り替えればいい話である。
このレート帯では色々なパーティを試したので使用ポケモンの変移についてはあーもうめんどくさいなりぃ……雑感だからもういいや……。